生活習慣と睡眠の問題は将来の精神的不調に直結する: 研究論文発表


職場の中だけでなく、スタッフをとりまく環境である生活習慣や睡眠についても改善させ、真に有効なストレス対策を目指すこどもみらいのストレスチェックサービス「STRESCOPE」。

STRESCOPEのデータを用いた、東京医科大学(精神医学分野産業精神医学支援プロジェクト)、東京大学(未来ビジョン研究センター)、東京桜十字(産業保健)等の共同研究により、仕事のストレス要因等とは独立して、食事や、飲酒習慣、睡眠習慣等の、それぞれの具体的な生活習慣が、将来の心身のストレス反応の増減と有意に関係すること、さらには、「不調があるから睡眠や生活習慣が乱れる」のではなく、「睡眠や生活習慣が乱れると将来不調を生じる」ことが、明らかになりました。

人間は仕事のストレスだけで精神的な健康を崩すわけではありません。社員のメンタルヘルスを維持するためには、より広い視点に立ち、健康で幸福な過ごし方を提供し、また、調査することが必要です。本研究は、社員自らがセルフケアとして対策できる、あるいは、福利厚生・ナッジ等を通じて会社側が社員へ提供できる、生活習慣・睡眠の改善が、ストレス対策にも結びつくことを示した、世界的にも新規性の高い画期的な研究となっています。

本研究の成果は、日本精神神経学会の学術誌、精神神経学雑誌に掲載されました。

志村哲祥, 石橋由基, 横井克典, 西川朋希, 岬昇平, 小嶋麻美, 今泉 佑花, 古井 祐司, 井上猛. (2023). 生活習慣と睡眠の問題が精神的不調に与える影響についての縦断的分析. 精神神経学雑誌= Psychiatria et neurologia Japonica125(1), 27-41.3

https://doi.org/10.57369/pnj.23-004