第三者へのストレスマネジメントの基本-2‐


前回、自分自身が第三者に対して行うストレスマネジメント(スタッフマネジメントまたは組織マネジメント)のお話をさせていただきました。その内容としては、

① 上手なストレスの内容や本音の引き出し方について
② 相手にも非がある際の上手な意識付けや叱り方について

というものです。
今回は、前回の続きとして、②の「上手な意識付けの仕方」について、ご紹介します。

 

②相手に非がある際の上手な意識付けや叱り方について

 

『意識付け』や『叱る』というスタンスは、ストレスを抱えている人や、悩んでいる人に対してはあまり好ましくなく、ともすれば逆効果にもなってしまいます。相手を思って伝えても、結果的に「反発」や「あきらめ」が生まれるのは、とても残念なことです。

『意識付け』という形で指導・教育的なスタンスは、双方に信頼関係ができており、こちらの意図を理解して話ができる相手であれば、もちろんその方法でも上手に行動を促すことができます。しかし、そうでない場合は、多くのケースで一方的な押し付けになってしまいがちです。

怒る上司

前回、『本気で聞く』姿勢が大切だということをお伝えしました。

さらにそこから心を開いてもらうためには、日頃からその相手とのビジョンの共有や信頼関係の構築により、「自分は一人ではないんだ」と思ってもらう必要があります。
そのためには、まずは、あなたが<相手を信じてあげる>ことが最も重要です。<相手を信じてあげる>とは、相手を受け入れる許容を持つことです。

少し難しい表現になってしまいますが、少なくとも「どんな時もあなたを信じています」という姿勢を伝え、そして「君なら、必ずできるはず」「今でなくともいつかわかってくれて、育ってくれる日がくる」という期待感を相手に対して持つことです。

そうすることで、相手に連帯感や心の安定を与えてあげることができ、きっとその人自身の成長を促すことに繋がるでしょう。もちろん、言葉と行動、両方で示してくださいね。

上記を踏まえて、なぜミスや間違った行動を起こしてしまったのかを聞き、一緒に考え、次回適切な行動に繋げるためのポイントまで、明確にしましょう。

 

時々、自分の話し方やスタンスを見つめ直してみて下さい。
自分主体の考え方になっていないか、相手の立場に立っているか、相手を信じて話をしているか・・・。
ホスピタリティの基本は、「相手に喜んでもらう」ことです。そのために行える事は、積極的に行動に起こしましょう。