従業員の心身の不調で生産性が低下する「プレゼンティズム」と睡眠に関する研究が学会発表されました


心身の不調で従業員の生産性が損なわれる現象「プレゼンティズム」について、株式会社こどもみらい(本社:東京都世田谷区)のデータを元に東京医科大学精神医学分野の 古市亘医師らが研究した結果が、第115回日本精神神経学会学術総会で発表されました。

 

この研究は、職業性ストレスが心身の不調や睡眠の問題を惹起することによってプレゼンティズムにどのような影響を与えるのか、また、どのような媒介効果が生じているのかを検討したもので、2017年にストレスチェックや睡眠に関する問診など(*1)を実施した17事業所の従業員 計3314名のうち、学術的利用や発表に同意した2905名を分析の対象としています。

 

学術的分析(*2)の結果、ストレスチェックで測定される「仕事のストレス」と「周囲のサポート」の問題は、睡眠の問題や心身のストレス反応を引き起こし、それを介して生産性を低下させていることが示されました。さらには、睡眠の問題の方が、仕事のストレスや周囲にサポートよりも、生産性に与える影響が大きいことが示されました。このことから、労働者のストレスケアを行うと同時に睡眠の問題を評価し、解決することが、公衆衛生上、また、社会経済的にも重要であり有益であると考えられます。

 

株式会社こどもみらいでは今後も、「科学的根拠のある健康経営」を支援するための活動を進め、ストレスチェック「STRESCOPE」や睡眠改善プログラム「eSLEEP」などのサービス改善に努めて参ります。

 

*1 Work Limitation Questionnaire(WLQ)による労働生産性(プレゼンティズム)に関する問診票、ピッツバーグ睡眠問診票(PSQI)をはじめとする睡眠に関する問診票、職業性ストレス簡易調査票

 

*2 生産性(WLQ)、睡眠の問題(PSQI)、職業性ストレス簡易調査票の各項目の相互の影響をパス解析(共分散構造分析)により評価した。収集段階でデータは完全に匿名化されており、研究にあたっては東京医科大学医学倫理委員会の承認を得た。

 

学会発表概要

第115回日本精神神経学会学術総会

発表日時:6月20日(木)

発表場所:朱鷺メッセ 4F 国際会議室前ホワイエ

発表者:古市 亘(東京医科大学病院 メンタルヘルス科)

演題名:職業性ストレス、ストレス反応、睡眠の問題はプレゼンティズムにどのような影響を与えるのか

演題番号:1-P19-3

 

株式会社こどもみらいについて

株式会社こどもみらい( https://cfltd.co.jp/ )は、科学的根拠 に基づいた健康経営を推進するプロフェッショナルチームで す。睡眠と健康に関する研究「Sleep & Health Research」、睡眠 改善プログラム「eSLEEP」、多⾯的なストレス対策の要となる ストレスチェック「STRESCOPE」などを提供しています。 

 

STRESCOPE について

STRESCOPE( https://strescope.jp )は、株式会社こどもみらいが提供する、医学的根拠に基づいた具体的な提案によりストレス改善を目指すためのストレスチェックサービスです。厚労省所定の項目に独自の項目を加えてストレス要因を特定し、個人向けに生活習慣の観点も含めた具体的な改善提案を行うほか、集団分析により企業が取り組むべき事項を明らかにするなど、健康経営のための投資対効果にこだわり、精神科医・産業保健師を含むプロフェッショナルチームにより運営されています。

 

eSLEEPについて

 

eSLEEP( https://esleep.jp/ )は、株式会社こどもみらいが2012年から睡眠研究医主導のもと、医師・心理士・保健師を中心として提供している睡眠改善プログラムです。組織単位で睡眠と生活習慣の問題を医学的に評価・分析し、睡眠コンサルティングと個別指導による改善を通して、メンタルヘルス疾患・身体疾患の予防および生産性の向上を図ります。2015年には教育現場における出席率の向上や退学予防効果も明らかにしました。

 

本件に関するお問合せ先

株式会社こどもみらい info@strescope.jp