ストレスマネジメントは従業員1人あたり13.4万円の得: 職場のストレスと生産性に関するこどもみらいの論文が発表されました


こどもみらい・東京桜十字・東京医科大学・慶應義塾大学からなる研究チームは、トータルなストレスケアの要となるストレスチェックサービス「STRESCOPE」のデータを分析し、ストレスチェックで測定される諸変数が「プレゼンティーイズム」と呼ばれる、心身の健康が損なわれることによる生産性の低下と密接に関連していることを明らかにしました。
特に従業員の抑うつ感・不安感、そして仕事のストレス要因が生産性低下に与える影響が非常に大きく(周囲のサポートは有意には影響しない)、本調査ではプレゼンティーイズム(生産性低下)の少なくとも35.9%がストレスチェックで測定される要因によって説明されることが医療統計的に明らかにされ、これはGDP per Capita換算で1人あたり13.4万円におよぶ大きいものです。

本研究は、効果的なストレスマネジメントが生産性の向上につながる可能性を、そして会社がその利益/ROIを考えてもストレス対策に一定の投資を行うことの合理性を示しました。

この研究成果は精神医学誌の2020年7月号に掲載されました。

田谷元, 志村哲祥, 石橋由基, 岬昇平, & 井上猛. (2020). ストレスチェックで測定される諸要因はプレゼンティズムと関連する. 精神医学= Clinical psychiatry, 62(7), 1037-1043.

STRESCOPEは、標準項目に加え、ストレスに影響する個人要因や生活習慣も網羅的に把握し、より効果的なセルフケアを行うための方策を提示し、さらに、医療統計に基づく「最も効果的なストレス対策ポイント」を明らかにする集団分析も標準で実施する、医学的根拠に基づくストレス対策を提供するストレスチェックです。